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ケーキ
ケーキと迷彩と青春と
「前へぇー進めッ!!!」 夏の朝、灼熱の太陽の下。迷彩服に身を包み、巨大なリュックを背負った19歳の三浦芽衣は、砂埃が舞う訓練場を必死に走っていた。 「くそっ……どうしてこうなった……」 息を切らしながら走り続ける芽衣の脳裏には、かつての夢が浮かんでいた。 「お前、何になるのが夢なんだ?」 高校3年の進路相談。担任の先生にそう聞かれたとき、芽衣は自信満々にこう答えた。 「ケーキ屋さんです!自分でお店を持つのが夢なんです!」 クッキーやケーキを作るのが大好きで、休日には家族に手作りスイーツを振る舞っていた芽衣。その笑顔が見たくて、彼女はその道を目指すと決めていたのだ。だが
上尾花美
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